砥石とは?基本の役割と種類
砥石は、金属や石材、木材などを研磨・研削・切削するための工具。
用途に応じてさまざまな形状・材質・粒度(番手)があり、目的によって正しく選ぶことが重要です。
用途別|砥石の主なタイプと特徴
オフセット砥石

【用途】金属の研削(金属のバリ取り、溶接ビード削り)
【特徴】角が当たりにくく、強力な研削が可能
グラインダー初心者にも◎
フラップホイール(フレキシブルディスク)

【用途】金属の仕上げ
【特徴】番手調整で表面仕上げに最適(仕上げ研磨、サビ落とし、塗装前の下処理)
ポイント:目詰まりしにくく、番手違いで使い分けできる。#80~#320あたりが使いやすい。
ダイヤモンド砥石

【用途】コンクリート、ブロック、タイルの切断
【特徴】硬い素材に強く、耐久性に優れる
ポイント:乾式/湿式タイプの違いに注意。切れ味と耐久性が段違い。下手な砥石だとすぐ焼ける。
水砥石

【用途】刃物研ぎ
【特徴】日本刀や包丁の仕上げ研ぎに使用される
材質別|砥石の違いと選び方
• アルミナ(アランダム):鉄系の研削に最適。コストも安め。
• シリコンカーバイド:アルミ、銅など非鉄金属向け。硬くて削りやすい。
• CBN(立方晶窒化ホウ素):高硬度金属に対応。高価だが寿命長い。
• ダイヤモンド:非常に硬く、セラミックや石材などに向いている。
番手(粒度)の見方と選定のポイント
• 荒研ぎ(#40〜#80):素材の形を整える
• 中研ぎ(#100〜#400):表面を滑らかに(サビ落とし、下地作り)
• 仕上げ研ぎ(#600〜#3000以上):鏡面仕上げも可能
ポイント:番手が低いほど荒く、高いほど細かく仕上がります。
電動工具用 vs 手動用砥石の違い
• ディスクグラインダー用:高速回転前提。砥石も耐熱・耐摩耗性が必要。
• 手研ぎ用:水砥石などが一般的で、精密な仕上げが可能。
よくある失敗例とその対策
・用途に合わない砥石を選んでしまう → 研削効率が悪くなる
・粒度を無視して使う → 表面に傷がついたり、研ぎすぎてしまう
・電動工具の回転数に合わない砥石を使う → 砥石の破損・事故の原因
まとめ|砥石選びで押さえるべき3つのポイント
1. 対象素材を確認する(鉄・ステンレス・石材など)
2. 作業内容に応じて種類を選ぶ(粗削り・仕上げ・切断)
3. 番手・粒度を目的に合わせて選定
砥石は「消耗品」ですが、選びを誤ると作業効率も仕上がりも落ちます。基本をしっかり押さえて選ぶ事が重要となります。
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